ファゼンダ通信 vol.12

 ファゼンダ通信 vol.12

  2013年6月、今回はスモモの案内に初めてファゼンダ通信も加えさせていただきました。今年の生育状況は3月までは、モモやスモモの開花が過去12年の就農以来の一番の早さでしたが、4月の低温と5月の少雨で生育のスピードも今では平年並みに落ち着いています。今後の梅雨時期の雨の多さが気になるところです。

 昨年の柿の収穫の頃あたりから当園に、「就農に興味がある」「農園で働きたい」と農業に興味のある人がよく訪ねてくるようになりました。それも若い人が一人でよくやってきます。背景には厳しい就職難や若者の一次産業への深い関心などがあるのでしょうが、何よりも人生観(生き方)がいろいろと多様化してきたことがあると感じています。
 
 人生の目的は楽しむことにあると思います。その人が自分らしく生きるためにそれぞれ違ったライフスタイルがあっていいと思います。そんないろいろな考え方や方向性が認められる社会が本当の「豊かな社会」と思います。そういう点で、この日本にはまだまだいろんな問題がありますが、ひと頃に比べて少しは真の豊かな社会に近づいてきたのではないかと畑に訪ねてくる人を見て感じることです。自分がどうやって生きていくかを見つけて築いていくことがいわゆる「かっこいい生き方」だと思います。
 
 また、世間ではモノや情報があふれ、便利さを追求してきています。昔読んだ哲学書に「肥えている豚は幸せではない」という件(くだり)がありました。全てが満たされていることが幸せではないという内容だと思います。不満ではない不足な部分を自分自身で解決しながら生きていくこともやはり「かっこいい生き方」だと思っています。
 

現在当園では、2人の青年に年間を通して仕事に来てもらっています。自分は彼ら2人の自分自身の将来と正面から向き合う前述した「かっこいい生き方」になにか応援できればと思っている次第です。

★この通信はいつも果物の宅配をしてくださるお客様にも郵送しているものです。