ファゼンダ通信10

                               ファゼンダ通信  vol.10

 まずは、九州北部豪雨に際しまして、たくさんの方から御見舞いの御連絡を頂き、誠にありがとうございました。今のところ、確認できる被害としましては、畑の斜面の土砂崩れ一か所と、ブドウとりわけゴルビーのほとんどの房の顆粒が割れる「烈果」の二つがありました。道路が寸断されたり、家が水に浸かったりしたところに比べれば「うちはその程度で済んだ。ましてや命を落とさずに済んだ。」と思うばかりです。

 
 さて今年のブドウの出来栄えですが、梅雨明け以降の高温で着色が遅れていること、それから先程とりあげたゴルビーの烈果が挙げられます。このゴルビーはファンも多くて、耕作者冥利に尽きるブドウなのですが、今年に関してはお客様には例年に比べて房型の悪い「歯抜けの房」のブドウが届くことと思いますが」、何卒ご理解のほどよろしくお願い致します。

 それから話は変わりますが、皆さんはロンドンオリンピックをご覧になったでしょうか?日本選手の活躍にとても感動したことと思います。自分は少ししか見ていませんが、オリンピックの楽しみの一つとして、開会式と閉会式のアトラクションやショーを見ることが挙げられると思います。ケルト民謡から始まってビートルズやクイーンやエルトンジョン、全てイギリスから発しているこれらの音楽に聞き入っていました。自分にとって感動的なセレモニーでした。

 
 その「感動的」ですが、自分も就農以来、お客様にとって一度食べると記憶に残って感動してもらえるような果物作りを心掛けていました。「毎年その時期になったら食べてみたい。」「ほかの誰かに食べてもらいたい。」そんな気持ちになってもらえるようになるには栽培面でどういう手入れや工夫が必要なのかいろいろ試していますが、今のところ圧倒的に失敗の方が多いです。ですが、今年から当園で生産が増え始めている6月下旬に収穫される「大石早生」というスモモと、8月中旬に収穫される黄色い果肉の「黄金桃」は「感動的な味」にはばかりながら一歩近づいている感があります。来年には皆様にご案内できることと思います。ぜひお試しの程を。